颯悟さんっ、キスの時間です。(年下御曹司は毒舌で腹黒で…でもかわいいかも?)
「そんなこと……きっと電波のない山奥で……」
「ははーん。あんたまだ颯悟さんの潔白を信じてるの? 各社の重鎮が集まるコンペで携帯電話のつながらない山奥へなんかは行かないわよ。じゃあ今夜の宿、どこか知ってる?」
「いえ」
「じゃあ牧田さんに聞いてみるわ。えっと……」
一応桐生颯悟の婚約者だった祐理恵さんは牧田さんとも面識はあって、どこぞやに電話をして牧田さんの連絡先を聞き出し、コンペ一行の宿泊予定の旅館を割り出した。
まあ、勝手に電話をされて、旅館につながり。
旅館スタッフに仙台支社長を呼び出してもらい。
ある意味、ここでホッした。とりあえずコンペは嘘ではないらしい。
「あ、仙台支社長……ええ、はい。麦倉です。先日はお世話になりました。で、颯悟さんと話したいんですけど携帯つながらなくて。近くにいらっしゃいますか、颯悟さん。えっ?? はい、分かりまし、た……」
仙台支社長からまさかの言葉が飛び出した。
……。
……。
「支社長はなんて?」
「いま取り込み中だからあとでかけ直させるって」
「ほらね。取り込み中よ、取り込み中! 今まさに腰振ってんのよ。専属秘書の上で。個室露天風呂であんなことやこんなこと……で、布団の中……と……庭園で野外プ……で○○とか▲▲とか……」