颯悟さんっ、キスの時間です。(年下御曹司は毒舌で腹黒で…でもかわいいかも?)
「お、女の子にそんなに誘われてるんですか? そ、そうなんですか?」
急に私の心はぎゅっとなった。桐生颯悟が他の女の子とデートしてるのを想像したから。そういえばデートはそこそこしてるって言ってたな。
そういう中からアオイちゃんを選んだのか……。
ハイスペックなのも納得した。
「ねえ、みのりさん。桐生さんはみのりさんの想像以上にモテるし、狙っている女の子はたくさんいる。でもそれは上辺だけの桐生さんなの」
「はあ」
「スペックの高さだけで狙ってくる女の子に桐生さんを取られてもいいの?
桐生さんを本気で愛しているひとに取られるならまだしも、女の子たちが欲しいのは桐生さんの地位や見た目だけなんでしょう? そういう子に渡してもいいの?」
「それは……なんというか……颯悟さんの自由なんじゃないかと。仮に上辺だけの颯悟さんに惚れた女の子でも、颯悟さんがそれで満足なら……」
私みたいな女子力地平線以下の地中微生物より、優雅に踊るように舞うアゲハチョウの方が桐生颯悟にとって幸せなんじゃないか。地べたを這う雑草より凛と咲いた百合の花の方が幸せなんじゃないか。