颯悟さんっ、キスの時間です。(年下御曹司は毒舌で腹黒で…でもかわいいかも?)
ひどく甘く感じてしまうのは誤解が解けたから?
それともひと晩会えなかった寂しさが、嬉しさを倍増させているから?

ちゅ、ちゅ、と触れていたキスは顔の向きを変えて徐々に深くなる。
舌先で唇をなぞられて。
唇の隙間を割り入って。

こんなにキスを熱く感じるなんて。
もっと欲しくて桐生颯悟のシャツをつかんで。

自分からも積極的に絡めてしまったりして。

でもそれを牽制するように桐生颯悟は私の手をつかんで、下ろして、指を組み入れて。

指のあいだから伝わるくすぐったい感覚。


「あと、なんだっけ? 頼りにされてない、だっけ?」
「はい。仕事の話、してくれないなあって。秘書のこともそうですし、颯悟さんって普段からあまりしないから」

「オレたち一応社内恋愛でしょ? 仕事の話を始めたら、そのまま会議みたいになりそうでしょ。家に帰ったらゆっくりくつろぎたいし、だからわざと避けてたんだけど?」
「そうだったんですか……」
「でも、みのりを不安にさせてたなら、話すね。ごめん」
「いえ、あの……勝手に誤解してたのは私ですし、颯悟さんにお任せします……ん……」
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