颯悟さんっ、キスの時間です。(年下御曹司は毒舌で腹黒で…でもかわいいかも?)
肌がじっとりとする変な感触で目が覚める。寝汗をかなりかいてパジャマが肌にまとわりついていた。

大根湯を飲んだせいだ。

シャワー浴びちゃおっかな、と起き上がる。

レースのカーテンの向こうは夕暮れ。
この部屋から見る景色で一番きれいだなあって思える時刻。

地平線あたりはオレンジ色なのに天はもう群青色で、そのグラデーションがたまらない。
眼下に広がる細かい光が輝きを徐々に粒の大きさを増していくのも。

あ、なんか、体が軽い。
熱、下がったかも。

ベッドから降りて窓辺に行こうとしたら、視界の隅で何かが引っかかった。

テーブルの上で何かが鈍く光る。

私は確かめようと歩み寄る。

トートバッグと封書、そしてお見合い写真(仮)、それから母のメモだった。

そうだ、桐生颯悟にマンションの郵便物をとってきてもらったんだっけ。

これ、ほんとにお見合いなのかな。


「あれ……? んん? えっ、ええーっ☆§●※▽■〇×?!」


リビングのソファで開封してテーブルにそのままだったはず?

ここにあるということは、誰かがここに運んだわけで。
それは私ではないわけで。
誰が運んだなんて、それはひとりしかいないわけで。

ということは、桐生颯悟に見られた?


*―*―*
< 246 / 328 >

この作品をシェア

pagetop