颯悟さんっ、キスの時間です。(年下御曹司は毒舌で腹黒で…でもかわいいかも?)
東京本社異動を打診されて両親に相談したら、父は泣きながら抗議したのに対し、母はあっけらかんと、行ってくればぁ?、と笑顔で言った。あのときは女親は懐が大きいと思ったけれど、ただ単に娘のところに行く口実で東京遊びをしたかっただけのような気がする。
しかしまあ。
イケイケでハデハデで、どうしてあんな母を地味男の父が競り落としたのか、仙台七不思議のひとつと言っても過言ではない。
*―*―*
そんな母とは駅で別れて、出勤。
私はお昼にはむはむカフェに寄った。満席なので帰ろうとしたら早百合さんはカウンター内に椅子を用意してくれた。
オーダーをひととおり出し終えて落ち着いた早百合さんはアイスコーヒーを注いで一息つく。
相変わらずしなやかな背中、指先。
ああ、このひとも色っぽい。
女に年齢などないのだなあ、と実感する。
「そういえば、桐生さんの秘書の話、あれからどうしたの?」
「えっとですね、颯悟さんがコンペ帰りに秘書を連れてきて、顔を合わせて誤解は解けまして、無事仲直りいたしまして……」
「そう、よかったわね。あら、どうしたの? 浮かない顔して」
「今度はですね、お見合いの話がありまして」
「桐生さんに?」
「いえ、私にです。実家の母が上京して、明後日の土曜日にサトーホテルズで食事をすることになっているんです」
「そんなの断ればいいじゃない、私には同棲してる彼氏がいます、って」
しかしまあ。
イケイケでハデハデで、どうしてあんな母を地味男の父が競り落としたのか、仙台七不思議のひとつと言っても過言ではない。
*―*―*
そんな母とは駅で別れて、出勤。
私はお昼にはむはむカフェに寄った。満席なので帰ろうとしたら早百合さんはカウンター内に椅子を用意してくれた。
オーダーをひととおり出し終えて落ち着いた早百合さんはアイスコーヒーを注いで一息つく。
相変わらずしなやかな背中、指先。
ああ、このひとも色っぽい。
女に年齢などないのだなあ、と実感する。
「そういえば、桐生さんの秘書の話、あれからどうしたの?」
「えっとですね、颯悟さんがコンペ帰りに秘書を連れてきて、顔を合わせて誤解は解けまして、無事仲直りいたしまして……」
「そう、よかったわね。あら、どうしたの? 浮かない顔して」
「今度はですね、お見合いの話がありまして」
「桐生さんに?」
「いえ、私にです。実家の母が上京して、明後日の土曜日にサトーホテルズで食事をすることになっているんです」
「そんなの断ればいいじゃない、私には同棲してる彼氏がいます、って」