颯悟さんっ、キスの時間です。(年下御曹司は毒舌で腹黒で…でもかわいいかも?)
ん。なんか意欲が湧いてきた!


「ペーターさ……じゃなかった、徳田さん!」
「はい」
「このプロジェクト、成功させましょう!」


私は立ち上がり、テーブル越しに手を差し出した。ペーター徳田と固く握手をした。


*―*―*


私が佐渡に出向する話はあれよあれよという間に広がり、あちこちから声をかけられた。佐藤課長も驚いてたが、いい経験になるから行ってこいと背中を叩いてくれた。ただし、一ヶ月でもどってくるように、との条件付きだ。だって佐藤課長も年度末には退職になる。その後釜としての私がいつまでも佐渡にいては佐藤課長も落ち着かないからだ。

よし。頑張る。

そんなこんなで定時になり、準備もあるだろうからと私は定時で上げてもらえた。先に帰宅して荷物をまとめながら、足りないものをチェックしていた。

玄関のドアが開く音がしたと同時にバタバタと駆けよる足音がした。

桐生颯悟だ。両肩を上げ下げして息を切らしている。会社から急いで来たんだろうけど。

にこり。彼は笑みを浮かべた。
きっとほめてもらえる。

「ねえ、みのり。出向OKしたってホント?」
「はいっ!」
「ふうん?」


ニコニコしていた桐生颯悟の顔は突然、あきれ顔に変わった。

「キミ、バカ?」

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