颯悟さんっ、キスの時間です。(年下御曹司は毒舌で腹黒で…でもかわいいかも?)
新幹線の中でタブレットを開いて資料を確認し、船で佐渡に着いたときには午後で。

乗り物をいくつか乗り継いだけど、そのたびにペーター徳田は私の荷物も持ってくれた。

それもこう、お仕着せがましくなく、さらりとやってのけるのだ。

私がショルダーバッグを整理している間にキャスター付きのカバンをいつの間にか持ってた。ペーター徳田はリュックタイプのカバンだったから。

コンビニで飲み物を買うときだって、カードでささっと2本分の会計を済ませてしまうし、お昼をとるのにレストランを探すときだって、夜は多分海の幸の居酒屋で歓迎会だから洋食かカフェにしませんか、オムライスとパスタならどっちが食べたいですか?、優しく聞いてきて、オムライスって答えると、こっちです、とさらりとエスコートする。「何がいいですか?」と女の子に丸投げするよくいるタイプとは違っていて。かといって女の子慣れしてる風でもなくて。

大人というか、フェミニストというか、穏やかというか。

桐生颯悟とは全く違うタイプだ。

佐渡に着き、まずはホテルに向かう。もちろん私の荷物はペーターが転がしている。宿は観光ホテルだが、見晴らしの悪い部屋をビジネス用に改装していて、バーや屋内プールなどの館内設備は充実しているようだ。部屋は1階で、ペーターとは隣同士らしい。
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