颯悟さんっ、キスの時間です。(年下御曹司は毒舌で腹黒で…でもかわいいかも?)
キ、キス?
電話でキスですか?

これって、つまりは、スマホの画面にちゅっとするパターンですか??


「キキキキ、キスって」
「だって今朝、キスし損ねたじゃん。ホームで」
「ええ、まあ」
「だから今、キスして」
「そそそそそれは、スマホにちゅっとしろと?」
「うん……そういうこと」


ねえ、みのり?、と甘えた声が聞こえてきた。かわいい。かわいすぎる。画面の向こうで桐生颯悟が真っ赤になって待ってる姿が頭に浮かんだ。私はスマホを耳から離した。そして両手でスマホを包み込むように持ち、画面を見つめる。“通話中 桐生颯悟”の文字とカウントアップされた通話時間が表示されている。


「みのり。早くして?」
「ははは、はいっ!! ただいまっ!」


その秒の速さを、自分の心臓の心拍数が追い越した。
目をつむる。手を近づける。

3、2、1……。

しゃーっ。
しゃーっ。、って?


「ん?? ☆§●※▽■〇×?!」
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