颯悟さんっ、キスの時間です。(年下御曹司は毒舌で腹黒で…でもかわいいかも?)
朝、波の音で目が覚めて、パーティションが閉まっていたことに安堵しつつ、ベッドから降りた。パーティションの向こうでガサガサと音がする。ペーター徳田は起きているらしい。

トントン。パーティションがノックされた。

「麦倉さん、起きてますか?  朝食、一緒に取りに行きましょう。ホテルのレストランでバイキングですけど」
「はあい」
「じゃあ5分後に廊下で」


テキトーに支度をして、廊下に出ると、ハイネックのTシャツを着たペーターがいた。グレーに近い水色で、こういうふんわりカラーの似合う男の人っているよなー、と隣を歩く。どことなく都会的なイメージ。
でもどこか不機嫌だ。
朝、弱いのかな。あんまり笑わないし。
そういや、昨夜のペーター、つやっぽかったな。
草食系の顔をしてホントはがっつり肉食系だったりして。
桐生颯悟は年下お子ちゃま系わがまま肉食だけど。

通路を歩きながら隣のペーターが口を開いた。


「とうとう今日ですね、桐生颯悟副社長のお見合い」
「へ? そうなんですか。あ……」


そういえば週末にホテルでお見合いって言ってたな。
断るって言ってたけど。
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