最恐ドクターの手懐けかた II
「遠藤先生。君は横田さんを頼む。
畑中先生が休みの今日、冴木さんは僕が責任を持って診察するから」
「小野先生……」
遠藤先生は顔を歪めて彼を見る。
白髪混じりで優しい顔をした小野先生に突っかかる。
「先生はまた、子供を殺すんですか!?
あの人だけじゃなく……俺の子供まで殺すんですか!?」
そう叫んだ遠藤先生の頰を……思わず叩いていた。
その頰を押さえ、泣きそうな顔で私を見る遠藤先生。
こんなにも苛立っていて余裕がなくて、そして悲しげな遠藤先生を初めて見た。
胸がズキズキと痛んだ。
そんな彼に、静かに告げる。
「大丈夫です。
絶対に子供は守ります」
もう、遠藤先生に悲しい思いをしてもらいたくない。
そして、この子自身も元気に生まれてきて欲しいから。
この前反省したばかりなのに、また赤ちゃんを思いやれなかった。
もう、絶対に大切にするから。
そう強く言い聞かせた。