最恐ドクターの手懐けかた II





腹部を押さえて身を屈め、息を止めそうになってしまう。

こんな時は母親学級で習った腹式呼吸だ。

腹式呼吸が難しければ深呼吸……

だけど想像以上の陣痛にもがき苦しむあたしを見て、柊はドン引き、いやもう真っ青になって震えていた。





「みどり……大丈夫か!?

マジで大丈夫か?」





ごめん……

正直大丈夫じゃない!!






陣痛の隙を縫って急いで病院に電話をかける。

産科病棟の助産師さんが対応してくれて、破水したことを告げると至急病院に来るように言われた。

それで、苦しみながらタオルを巻き、ビニールシートと入院グッズを持って家を出ようとする。

こんなあたしを、柊は青ざめたまま見ていた。

そして、



「みどり……」



泣きそうな顔をする。


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