素直になれない
今度は、と言われる程何か問題を起こしているわけではない。
勤めて5年。指導係もしている自分が仕事上でミスばかりしているようでは問題だし、事実そんなコトはない。
ただ、大した理由でもないくせに日向先生から呼び出されては、ちくりちくりと嫌味や小言を受けるのだ。
師長に相談しようかとも思ったけど、日向先生の私以外の態度が良すぎるせいで、きっと信じてもらえないだろうと思えばそれも躊ってしまう。
関わりを避けたいと望めば望むほど、何故か日向先生は不機嫌で。
だけど、最初に私との関係を絶ったのは彼の方だ。
私を騙して、私から離れて、彼は悠々と生きてきたのだろう。
あの時、私がどんな想いでいたのかなんてきっと彼は知らない。
「……お呼びでしょうか」
外来の診察室で分厚い医学書を捲っている日向先生に声を掛けた。
パッと顔を上げて私を視界に映すと、一瞬でその視線の温度がさがる。
「……俺の顔を見るたび嫌そうな表情をするな。気分悪い」
吐き捨てるように言われて、思わず「そっちだって同じでしょ!」と声をあげそうになった。
だけどグッと堪えて、震える拳を握り締める。
勤めて5年。指導係もしている自分が仕事上でミスばかりしているようでは問題だし、事実そんなコトはない。
ただ、大した理由でもないくせに日向先生から呼び出されては、ちくりちくりと嫌味や小言を受けるのだ。
師長に相談しようかとも思ったけど、日向先生の私以外の態度が良すぎるせいで、きっと信じてもらえないだろうと思えばそれも躊ってしまう。
関わりを避けたいと望めば望むほど、何故か日向先生は不機嫌で。
だけど、最初に私との関係を絶ったのは彼の方だ。
私を騙して、私から離れて、彼は悠々と生きてきたのだろう。
あの時、私がどんな想いでいたのかなんてきっと彼は知らない。
「……お呼びでしょうか」
外来の診察室で分厚い医学書を捲っている日向先生に声を掛けた。
パッと顔を上げて私を視界に映すと、一瞬でその視線の温度がさがる。
「……俺の顔を見るたび嫌そうな表情をするな。気分悪い」
吐き捨てるように言われて、思わず「そっちだって同じでしょ!」と声をあげそうになった。
だけどグッと堪えて、震える拳を握り締める。