偽装結婚はおさない恋の復活⁉︎
「おとうさんかって、再婚しはるんやろ?
栞にそう聞いたけど?」
稍の「返す刀」を受けて、巧は少し気まずそうな顔になった。
「相手は結花ちゃんって言うやない?
びっくりするやんか……ええ歳して、娘の友達と結婚するやなんて……それにもう、お腹の中に赤ちゃんまでおるらしいやん」
巧が神戸に居を移した家で会うのではなく、わざわざホテルまで出向いてもらったのは、その話もするためだった。
お腹の中の赤ちゃんに罪はないから「身重」の結花の前では話したくなかった。
「せやけど、あたしは別に反対するつもりはないから……おとうさんがしあわせになってくれはったら、それでええと思うてるし」
妹と同い年の「義母」に三十五歳も歳の離れた弟か妹が生まれるのは、はっきり言って複雑な心境ではあるが。
「……おれは、おまえらの結婚に反対するで」
巧は、稍と智史を鋭く見据えた。