偽装結婚はおさない恋の復活⁉︎

「はあっ? なんでなん⁉︎
おとうさんはお正月には『三十歳を超えた娘の結婚を、今さら反対なんかできませんよ』って言うてはったやんかっ」

思わず、稍の声が大きくなる。
智史が「稍、落ち着け」と恋人つなぎの手を、くっ、と引っ張る。

「相手が気にくわんのや。なんで、よりによって、青山さんの子やねん?
……智史君自身にどうこう言うつもりはないし、正直どんな人間かも知らんけどな」

そこに、ウェイトレスがコーヒーを持ってきた。しばしの沈黙になる。
だが、去って行ったあと、それぞれがコーヒーを一口含んだら、再びゴングが鳴る。

「それに、正月から半年足らずで(ちゃ)う男捕まえられてんから、また違う男が現れるやろ?」

「おとうさん、ひどいわっ!
結婚する相手は智史しか考えられへんから、康平とは別れたんやないのっ!」

……ウソ設定やけど。

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