偽装結婚はおさない恋の復活⁉︎
「……ふん、頭上げろ。おれがすっかり悪者になっとるやないか」
巧が気弱に苦笑していた。
「おれも結花の実家では、智史君の立場やからな……勝手にしろ。おれは自分のことで手一杯や。とうに三十過ぎたヤツらのことなんか知らんわ」
どうやら、栞に対する「当てつけ」ではないかというのは考え過ぎだったようだ。
巧は「普通」に結花を「人生の伴侶」として選んでいた。
そのとき、テーブルの上に置いていた稍のスマホが、ヴヴッと震えた。
LINEの通話だった。
ポップアップには【栞】とあった。