偽装結婚はおさない恋の復活⁉︎

元婚約者の野田とはつき合った期間も短かったし、激務の証券会社の営業マンだったから、実は数えるほどしかベッドをともにしていなかった。

「稍……おまえ、今まで何人の男とヤッた?」

地を這うような低い声で、智史が訊く。
その顔はまるで、閻魔大王が極楽か地獄を決めるときのように厳しくて険しい。

「な、なんで、あたしがそんなこと発表しやなあかんのよっ⁉︎」

「……確かに、フェアやないな。
えーっと、おれが今までに抱いた女の数は……」

智史が記憶をたどって数え始めた。

……はああぁっ⁉︎
そんなん、知りたないしっ!
麻琴さんのことだけでも、めっちゃイヤやっていうのにっ‼︎

稍は両手を耳にあて「聞、こ、え、なーい」と言いながらバウンドさせた。

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