偽装結婚はおさない恋の復活⁉︎
だが、智史は臆することなく稍の家に来た。
リビングで聡に会うなり、パソコンのことで疑問に思っていたことを矢継ぎ早に質問する。主に、プログラミングについてのことだ。
「さとくんは、自分だけでそこまでやれるんやなぁ。すごいなぁ」
聡は目を丸くして感心した。
MS-DOSというOSの入った中古のWindows3.1のパソコンを一台置いて行っただけなのに、智史は早速BASICというソフトを見つけ出し、プログラミングの真似事をしていたのだ。
智史から繰り出される質問を、聡は一つひとつ丁寧に答えていった。
傍で聞いている稍も、パソコンを触るのが楽しくて表計算ソフトのLotus1-2-3で関数を入れたりして遊んでいたが、プログラミングに関してはなにを言ってるのか、ちんぷんかんだった。
聡がお土産に持って来てくれたモロゾフのプリンをスプーンで掬って食べる。甘くて美味しい。
モロゾフのガラスの器は、キレイに洗うと麦茶やカルピスを飲むグラスに使える。
しかし、栞だけは「あぁー」とか「だぁー」とか言って、二人の会話に割って入っていた。
「そうそう……そう言うことやねん。さすが、栞はわかっとうなぁ」
そう言って、智史はにっこり笑って、栞の頭をぽんぽん、とした。