偽装結婚はおさない恋の復活⁉︎
「さ…『さとくん』って……こいつが『さとくん』……ぐふっ」
そうつぶやいたかと思うと、魚住が「課長」の立場をかなぐり捨てて、身を二つに折って大爆笑しはじめた。
青山には「ややちゃん」から「さとくん」と呼ばれていることを、死んでも知られたくない人間が、世の中にたった二人だけいた。
それが……学生時代からの悪友の小笠原と、いつまで経っても歯が立たない兄のような従兄の和哉だった。
彼らに神戸での「ややちゃん」との話をしてしまったのは若気の至りとしか言いようがない。猛烈に後悔していた。
魚住は「腹、痛てぇ」と、涙を流してヒィヒィ笑っている。