君はいないのに今日も空は綺麗で、僕は泣いてしまった。
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私の母親は、世間で言う“毒親”だった。
大嫌いだった、好きになれるとこなんて、これっぽっちもなかった。
私の母親が周りとは違うと気付いたのは、保育園くらいの頃かな。
もうその頃には母親に期待することもなくなっていた。
我ながらずいぶんと賢い保育園児だったと思う。
本来ならばまだ母親に甘えたい時期なのだろうけど、私はそこらの子よりませたガキだったのだ。
「お母さん」とも呼びたくなかった。
だって、“お母さん”と呼べることを、何もされていないから。
いや、私があの人から生まれた時点で、紛れもなく私の“お母さん”ではあるはずなのだけれど。
『あんたなんか産まなきゃよかった』
そんな言葉はもう耳にタコで、じゃあ産むなよ、って話なのだけど、そう言ったら面倒なことになるのは目に見えていた。
あの人は、お金にも、時間にも、何に対してもルーズで、自分が正しいと信じて疑わなかった。
自分が大好きで、自分にはとことん甘いくせに、人には見返りを求める。