君はいないのに今日も空は綺麗で、僕は泣いてしまった。


「それで、“月が綺麗ですね”があるならさ…俺は、」


「“空が綺麗だね”って“幸せだね”って、意味だと思うんだ」



俺の言葉に少し黙った逢は、クリンとした目を今日の月のように丸くして尋ねる。

「……どうして?」


「んー、なんだろ…わかんねぇけど、そんな気するんだよ」

俺が笑いながらそう言うと、「なにそれ」って君も笑った。


「でも、なんとなく、わかるかも」


少しの沈黙の後、逢はそう言って目を潤ませた。


「なぁ、逢。約束しようよ」

「約束?」


「うん、悲しくなったら空を見上げて。

無限に続く空はいつでも見えるだろ?
いつでもそばにいて、俺らを見守ってくれてる。

そう思ったら、空って大きくてすっげぇ綺麗に見えて、自分がちっぽけに見えるんだよ。

そしたら少しだけ、気持ちが軽くなって、なんか幸せになれる気しないか?」


「自分が、ちっぽけに…」



聞きなれない言葉みたいに、それをオウム返しする逢。

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