君はいないのに今日も空は綺麗で、僕は泣いてしまった。
逢は俺の隣の席へ腰掛けて、こちらを向いた。
上を向いていた首を真っ直ぐに戻すと、さらりと髪も落ちてくる。
「やっぱり、那知の髪…綺麗だね」
「…そうか?」
「……うん、キラキラしてて、眩しい」
ミルクティー色の、少し長めの前髪を耳に掛ける。
「…お前のが……、、」
「……え?」
「…いや、何でもない」
窓に背を向ける俺に対して、窓を正面に向いている彼女は、外の光に照らされてさながら天使のようだ。
眩いほど光っているのは、お前の方だろ……
光に飲み込まれて、消えてしまいそうなほど、綺麗だ。
「那知」
ふたりきりの教室に、響く彼女の声。
それから、廊下や隣の教室から聞こえてくる誰かの声。
「ん、なに?」
逢が話しやすいよう、目を合わせてふわりと笑った。
「あ、のね」
どうしたんだろ。
そんなに言いにくい内容なのかな…
「大丈夫だよ、言ってごらん…?」