君はいないのに今日も空は綺麗で、僕は泣いてしまった。
前の世界で一年近く一緒に居たけれど、こんなに本当に楽しそうに笑うのを見るのはすごく珍しい。
「逢、友だちになろうよ」
恋人にうまく甘えられないのなら、友だちとして君の笑顔をそばで見ていたい。
“友だちの俺”になら、たくさんあの笑顔を見せてくれるんだろう?
「えっ」
驚いたように声を上げる彼女に俺も驚く。
え、だめ…?
「あは、もう私たち友だちなんじゃないのー?」
眉を下げて「思ってたの私だけ?」なんて笑う逢が愛しかった。
「ははっ、そうだな、もう友だちだな」