君はいないのに今日も空は綺麗で、僕は泣いてしまった。
「那知くんって、彼女とか居るの?」
突然、逢からそう聞かれたことに驚いた。
「いや、今は居ない」
君、だったんだよ。
なんて、言えやしないけど。
「そうなんだ、モテるでしょ?」
彼女はただ興味本位で聞いているのか、楽しそうに笑う。
「ん、まぁ……でも、好きな人に好かれなきゃ、意味ねぇよ」
俺は、俺は、君だけに、好かれたかった。
「…好きな人、居るの?」