愛しているなんて言えない
とりあえず、私の使っている診察室に、その男性を運んでもらった。
男性は緊張しているせいか、ずっと無口だ。
名前は……
半井 匠真(ナカライ ショウマ)さん、24歳。
あら、私の一回り下だわ。
「はい、ここに横になってくれますか?」
男性は担架からムクッと起き上がって、自分の足でベッドに横になった。
足取りは大丈夫。
「ご自分のお名前、言えますか?」
「半井 匠真です。」
「ここがどこだか、分かりますか?」
「病院です。救急外来。」
ほう。
言葉も明瞭。
「次にCT取りますね。」
「はい。」
「CT室すぐそこなんですが、歩いていけますか?」
「はい。歩きます。」
男性は緊張しているせいか、ずっと無口だ。
名前は……
半井 匠真(ナカライ ショウマ)さん、24歳。
あら、私の一回り下だわ。
「はい、ここに横になってくれますか?」
男性は担架からムクッと起き上がって、自分の足でベッドに横になった。
足取りは大丈夫。
「ご自分のお名前、言えますか?」
「半井 匠真です。」
「ここがどこだか、分かりますか?」
「病院です。救急外来。」
ほう。
言葉も明瞭。
「次にCT取りますね。」
「はい。」
「CT室すぐそこなんですが、歩いていけますか?」
「はい。歩きます。」