誠の華−ユウガオ−




……………………………………



どのくらい走っただろうか。


首筋を伝うじっとりとした汗を霜月の冷たい風が癒していく。


お願い平助、無事でいて。


江戸に来てから平助と過ごして来た思い出が脳裏をよぎる。


嫌だ、まだ逝かないで。



まだ喧嘩し足りないし手合わせだってしたい。


いつかみんなで試衛館に顔を出しに行こう。



たくさん通った甘味処や河原に行こう。



またおふでさんに悪戯をして叱られよう。


だから、まだ死なないで!!


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