誠の華−ユウガオ−




「何者だ貴様ら!!!即刻立ち去れ!!」


万が一に新政府軍に見つかってしまった時のために隊服を脱いで来たため警戒心丸出しの門番に刀を向けられる。


「私達は新撰組です。淀城にて体制を整えさせて頂きたく参りました」


「駄目だ駄目だ!稲葉様から誰も通してはならぬと仰せ仕っておる!分かったらさっさと立ち去れ!!!」


ここで刀を抜くわけにはいかないため門番を警戒しながらなんとか説得を試みる。


「私達は上様のためにここまで命を張ってきた仲間です。どうか助けてください」


頭を深く下げて懇願すると頭上から私達を嘲笑うように鼻で笑う声がした。


「仲間だと?冗談じゃねえ。俺達は貴様らのように賊軍に成り下がるなんざまっぴらだ!!!」


なるほど、新撰組を受け入れない理由はそう言うことか。


「…ふっ…、そうなの。貴方達が上様に掲げた忠義ってのはそんな程度だったの。どっちが賊軍よ。薄っぺらい忠義しか上げられず、錦の御旗が上がれば尻尾巻いて逃げる。情けない…これが武士だなんて……」


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