女の賞味期限
「どうぞ。砂糖、いります?」

「あっ、いえ。お構いなく。」

こんな時に、なんとなく社交辞令になってしまう私は、やっぱり男性経験が、少ないのだろうか。

「大人っすね。ブラック飲むなんて。」

「いいえ。」

愛想笑いをしながら、コーヒーをすすった。

本当は、コーヒーには砂糖もミルクも入れる派だ。

だが、ここにはそんな物、期待できないから断ったのだ。

そして、やっぱりブラックコーヒーは、苦かった。

無理して飲んだから、余計に苦く感じるのか。

それとも、長岡さんの前だから、苦く感じるのか。


「ところで、先程の質問。」

「ああ、花梨の事?気にしないで。彼女じゃないから。」

そこで、指をパチンと鳴らす長岡さん。

もしかしてこの人、軽いノリの人だった?

私、よく昨晩襲われなかったな。

はっ!

それほど、オバサンに見られたとか?

だとしたら、かなりのショックだ。

軽いノリの人にまで襲われない。




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