泡沫の夜
『理央が、くれたの何?』
「ブ、ブレスレット」
『……理央って、結構彼女のこと束縛するタイプなんだよね。羽奏さん、手錠なんて嵌められたら、余所見なんて出来ないね』
「余所見なんて……」
手錠……。あ、そっか。ブレスレットだから、手錠か。
自分から離れることを許さないって、理央くん以外からの人から聞いたらただ怖いだけだけど。
うん、まぁ、嬉しいかも。
私ばっかりがそう思ってるわけじゃないってことだもんね。
『あ!ちょっと、あなたまでにやけてるんじゃないでしょうね?いいもん!誕生日には理央にピアス強請ってやるもん』
「え?華さんの誕生日っていつなの?」
『七夕だけど……』
「じゃあ、私からもプレゼントさせてもらえる?今度、好みとか教えてね」
『も、物で釣ろうなんて思わないことねっ!でも、まぁ……もらってあげなくもないけど』
携帯向こうの可愛い声に、思わずクスッと笑ってしまった。
私には妹はいないけど、きっとこんな感じなんだろうなって思って。
彼女が数年先には、強敵として現れるかもしれないことは、ひとまず置いておいて、私は早速華さんのプレゼントを頭の中で色々リサーチし始めた。
Sakura weather 完
