消える世界で、僕は何度でも君に会いにいく。



そうだ、彼女は綺麗事は言わない。



嘘をついて隠していたとしても、常に自分を貶めていた。


そんな彼女が今、全てをさらけ出してぶつかってきてくれている。



僕はそれが何より嬉しくて、ほっとしているんだ。



僕自身の言葉で正直に話したら、応えてくれるだろうか。


心を開いてくれるだろうか。




「……畑中さん、それでも僕は……君が好きだよ」


涙を一杯に溜めた大きな瞳が見開かれる。



「っ…で、でも私、最低なんだよ?直人くんにも沢山嘘ついてたの知ってるでしょ?」


「綺麗なだけの人なんて、気後れするよ。それに、僕はずっと前から知ってるよ。畑中さんが綺麗なだけの人じゃないってこと。
僕は、畑中さんが全部話してくれたことが嬉しいんだ」


「う、嬉しい…?」


「うん。やっとまた一歩近づけたんだって思うと嬉しい。
何て言うか、やっと追いついた気がする……みたいな?」


< 135 / 139 >

この作品のキーワード

この作品をシェア

pagetop