初恋のカケラ【3/13おまけ更新】
店を出た瞬間、声をかけてきたのは木村。
ノリちゃんはいつのまにか、このカフェにいるってメールしてたらしい。
そっか、同じ家にいるから私と今日ここにくることも知ってて、店決まったら言えよとか話したかもしれない。
やっぱり結婚して同じ家にいると情報を共有する時間があって、それが容易にできる環境にあるということは二人をより親密にできるのかなんて。そんな当たり前のことを考えてると、
「クルミ、なんか今日……」
そこまで言って木村の言葉が止まる。
「なんつーか、いつもと違う」
木村にまじまじと見られてなんかちょっと照れる。いつもと違うだなんてまるで気合入ってますみたいな感じを見透かされたようで。
「もうっ聡ったら、褒めるんならもっと上手にしなさいよ」
「え?」
「クルミがかわいいって言えばいいのよ」
と言ってニコッて笑うノリちゃん。
「やーさすがに、いくら同級生とは言え奥さんの前で他の女を褒めるとかしないでしょ」
私が苦笑いしながら言うと「そういうのが出来ないからダメなのよ、聡は」とため息まじりにノリちゃんが言った。
「でも、最近こんな感じだよね?ノリちゃん」
コート着てるから中は見えないのに雰囲気が違うとすれば毛先を巻いてるから。
自分ではそのぐらいの変化しか感じてない。だけどそれは自分では良く見えてないだけだったのかもしれない。
ノリちゃんはいつのまにか、このカフェにいるってメールしてたらしい。
そっか、同じ家にいるから私と今日ここにくることも知ってて、店決まったら言えよとか話したかもしれない。
やっぱり結婚して同じ家にいると情報を共有する時間があって、それが容易にできる環境にあるということは二人をより親密にできるのかなんて。そんな当たり前のことを考えてると、
「クルミ、なんか今日……」
そこまで言って木村の言葉が止まる。
「なんつーか、いつもと違う」
木村にまじまじと見られてなんかちょっと照れる。いつもと違うだなんてまるで気合入ってますみたいな感じを見透かされたようで。
「もうっ聡ったら、褒めるんならもっと上手にしなさいよ」
「え?」
「クルミがかわいいって言えばいいのよ」
と言ってニコッて笑うノリちゃん。
「やーさすがに、いくら同級生とは言え奥さんの前で他の女を褒めるとかしないでしょ」
私が苦笑いしながら言うと「そういうのが出来ないからダメなのよ、聡は」とため息まじりにノリちゃんが言った。
「でも、最近こんな感じだよね?ノリちゃん」
コート着てるから中は見えないのに雰囲気が違うとすれば毛先を巻いてるから。
自分ではそのぐらいの変化しか感じてない。だけどそれは自分では良く見えてないだけだったのかもしれない。