初恋のカケラ【3/13おまけ更新】
すぐに運ばれてきた食前酒にノリちゃんは大満足。
くれぐれも今日は飲み過ぎないようにと心の中で祈る。チラリと木村を見ればそれに少し口をつけたぐらいでなんか表情がない。
「木村、なんか具合でも悪いの?」
「や、あぁそういうんじゃなくて……」
挙動不審に視線を彷徨わせる。ノリちゃんを見ると、平然として「大丈夫よ、クルミ。ただ緊張してるだけだから」と。
「こういう畏まったトコ苦手で」
なんともばつが悪そうに木村が言った。
「ね?だから大丈夫なの。気にしないで」
と言われても、木村の気持ちもわかる。坂下くんが連れて行ってくれたお店に入った時に私も同じように感じたから。確かここのオーナーは気軽に楽しんでって言ってたような……。それを思い出して木村に話すと少しは落ち着いたのか又一口食前酒を飲んだ。
「ん、うまいなこれ」
今度は味がわかったらしい木村。
今日は二人の旅行の話を楽しく聞きながら食事をするつもりだったし、なによりお土産を渡すからと言って相良さんも一緒に呼ばれたんだよね。
その時もう一度メールを受信した。
《もう着く》
だから、相良さん。もうちょっと長文……。そのメールを見て苦笑い。
「もうすぐ着くって、相良さん」
くれぐれも今日は飲み過ぎないようにと心の中で祈る。チラリと木村を見ればそれに少し口をつけたぐらいでなんか表情がない。
「木村、なんか具合でも悪いの?」
「や、あぁそういうんじゃなくて……」
挙動不審に視線を彷徨わせる。ノリちゃんを見ると、平然として「大丈夫よ、クルミ。ただ緊張してるだけだから」と。
「こういう畏まったトコ苦手で」
なんともばつが悪そうに木村が言った。
「ね?だから大丈夫なの。気にしないで」
と言われても、木村の気持ちもわかる。坂下くんが連れて行ってくれたお店に入った時に私も同じように感じたから。確かここのオーナーは気軽に楽しんでって言ってたような……。それを思い出して木村に話すと少しは落ち着いたのか又一口食前酒を飲んだ。
「ん、うまいなこれ」
今度は味がわかったらしい木村。
今日は二人の旅行の話を楽しく聞きながら食事をするつもりだったし、なによりお土産を渡すからと言って相良さんも一緒に呼ばれたんだよね。
その時もう一度メールを受信した。
《もう着く》
だから、相良さん。もうちょっと長文……。そのメールを見て苦笑い。
「もうすぐ着くって、相良さん」