初恋のカケラ【3/13おまけ更新】
ノリちゃんたちが帰り、新しくテーブルを用意してくれたらしく私たちはそこに移動した。
通されたのはソファーのある部屋。二階はいくつかの個室があって、ゆっくりと食事を楽しめるようになっているらしい。でもこの部屋は食事って言うよりもお酒って感じの部屋だ。
「堂地くんはどうせまた食べないからって、朔也が適当につくるって」
相良さんはさっきから黙ったまま。イトコの桃華ちゃんが話しかけるけど、あーとかうんとか言うだけで反応も鈍い。それを見ていた堂地さんがため息混じりに言う。
「まったく、自分で爆弾落としておいて自分で処理すらできないとか」
「え?爆弾?何の事ですか?ジュンさん」
ビックリ顔で聞いている桃華ちゃんに堂地さんは微笑んで「こちらの話です」と優しい声で言う。
「結局、そんなんじゃ…―」
「そりゃすみませんね、あんたと違って策略家じゃないんでね」
「ええ。そうですね、でも。」
堂地さんはそこで言葉を切って私の方を見ると、
「彼女にこんな顔させて…―」
「あんたはっ、桃だけ見てればいいだろ?」
強い口調で言う相良さんに、先輩と対峙した時を思い出す。
「ええ、そうですよ?でも視界に入って来るんですよ、だからさっさと処理しろと言ってるんです。本当に、キミは前の方が勢いがありましたね?あれから臆病になったんですか?」
堂地さんの事、嫌な奴って言ってたけど、その意味がなんとなくわかりかけてきたとき、
「ジュンさんっ」
部屋の中に桃華ちゃんの声が響き渡った。
通されたのはソファーのある部屋。二階はいくつかの個室があって、ゆっくりと食事を楽しめるようになっているらしい。でもこの部屋は食事って言うよりもお酒って感じの部屋だ。
「堂地くんはどうせまた食べないからって、朔也が適当につくるって」
相良さんはさっきから黙ったまま。イトコの桃華ちゃんが話しかけるけど、あーとかうんとか言うだけで反応も鈍い。それを見ていた堂地さんがため息混じりに言う。
「まったく、自分で爆弾落としておいて自分で処理すらできないとか」
「え?爆弾?何の事ですか?ジュンさん」
ビックリ顔で聞いている桃華ちゃんに堂地さんは微笑んで「こちらの話です」と優しい声で言う。
「結局、そんなんじゃ…―」
「そりゃすみませんね、あんたと違って策略家じゃないんでね」
「ええ。そうですね、でも。」
堂地さんはそこで言葉を切って私の方を見ると、
「彼女にこんな顔させて…―」
「あんたはっ、桃だけ見てればいいだろ?」
強い口調で言う相良さんに、先輩と対峙した時を思い出す。
「ええ、そうですよ?でも視界に入って来るんですよ、だからさっさと処理しろと言ってるんです。本当に、キミは前の方が勢いがありましたね?あれから臆病になったんですか?」
堂地さんの事、嫌な奴って言ってたけど、その意味がなんとなくわかりかけてきたとき、
「ジュンさんっ」
部屋の中に桃華ちゃんの声が響き渡った。