初恋のカケラ【3/13おまけ更新】

「彼女さんの前でそんな言い方失礼ですっ！」

え？彼女？私、の事？

「それに潤にぃも。子供みたいに拗ねたりして大人げないっ」

桃華ちゃんに怒られた大の男二人。
すぐに堂地さんが、

「すみませんでした。少し嬉しかったものでハッパをかけすぎました」

嬉しかった？ハッパ？って？ますます堂地さんの言ってる事がわからなくてキョトンとしていたであろう私に、

「あー、その、ごめん」

と。急に謝った相良さん。どうやら桃華ちゃんの言う事は二人とも聞くらしい。だけど、訂正すべき所はきちんとしておかなければ、

「えっと、桃華さん？私、彼女とかじゃなくて……」

「え？あの？え？そうなんですか？っていうか、ぇぇええ？あの私っ、なんかまた早とちり？」

アタフタとしだした桃華ちゃんにククっと笑う堂地さん。だけどそんな彼女も可愛らしくて仕方ないのか「大丈夫ですよ」なんて優しく言ってる。

「っつうか、桃の早とちりは今に始まった事じゃないだろ？」

「ですねぇ。でも、桃がそんな二人に見えたということではないですか？」

堂地さんの言葉に思いっきり頷く桃華ちゃん。

そんな二人に見えた？そう言われて相良さんを見れば同じように私を見ていて、ちょうど顔を見合わせるようになった。