初恋のカケラ【3/13おまけ更新】
「あーほら、あれだよ。うちだとその、色々まぁ聞く体制じゃなくなるっていうか……」
言いづらそうに言う相良さん。
相良さんの家だとお酒のんで、そのあと……って考えると顔が赤くなるのを感じる。
「え、あーっと。うちでよければ」
「とりあえず、タクシーで帰ろ」
いつもなら電車でって言う所だけれど。なんとなく電車って気分でもなくて。私の想いを聞いてもらうためにうちにって言ってくれた相良さんの好意に甘える。
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部屋に相良さんを通し、お茶の準備をしようとキッチンに戻った。
テレビの音は聞こえてこない。私は自分の家だから落ち着くけど相良さんはやっぱりここじゃゆっくりできないんじゃ……
カチっと音が鳴り、電気ポットのお湯が沸いたことで思考は遮断された。
コーヒーをいれ、部屋に戻ると相良さんは飾棚の前で佇んでいた。
「相良さん、コーヒー……、」
声をかけるとビクッと肩が揺れた。その棚、なんかあったっけ?
私の呼びかけに相良さんはゆっくりと振り向き「クルミちゃん。」と言ったきり何か言いたげな眼差しに戸惑う。
「……コーヒー、飲もうか」
「あ、うん」