この暴君、恋すると手に負えません
真夜中の三時頃、不意に目を覚ました。
其処にはとても美しき暴君が寝息をたてて眠っていたのだ。
そう、あのまま気づいたら暴君の隣に寄り添って眠っていたらしい。
――か、顔近!!
唇が触れそうなほどの距離に目を覚ますなりドキドキしてしまう自分がいて嫌になる。
私は暴君が起きないようにゆっくり起き上がり、タオルケットをかけてから部屋を抜け出した。
部屋の外は当然ながら誰もいない。
静まり返った真夜中のホテルは少し不気味にも感じた。
「……なんか喉渇いちゃったな」
私はフロア内のロビーを探しながら歩き出した。なかなか自販機が見つからず困っていると、当然誰かが私の肩をぽんと叩いたのだ。