この暴君、恋すると手に負えません


「俺のキスに自分がどんな顔して感じてるか黙ってみてろ」

その吐息混じりの囁きに私は力が抜けてしまう。暴君はそのまま耳朶に吸い付くようなキスをし、私の反応を楽しむように弱点を確実についてきた。

鏡越しに映る自分の顔は、恥ずかしくなるほど、とろんとした目で頰を赤らめている。


「虹美、見ろ。お前はいつも俺にキスされる度にこんな可愛い顔してんだぞ?」
「......やめて、ください」
「こんな男を誘うような顔、俺以外に見せんじゃねぇぞ?分かったな?」


そんな顔をしていつも暴君にされるがままになっていたのかと思うと、羞恥心でいっぱいになり目尻に涙が滲み出す。



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