この暴君、恋すると手に負えません


「お前、名前は?」
「桜庭瑛斗です」
「瑛斗?じゃお前は今日からハチだな」
「はい?」
「よし、決まりだな」
「あの帝様、今の"はい"は貴方の望む"はい"ではなくて.....」


ーーなんかこのやり取り、どこかで聞いたことがあるような。

私はそんな二人の様子を見守りながらも、和やかな空気に内心ほっとしていた。

さっきは若干険悪な空気だったのに、こんなにあっさり打ち解けるなんて、男の人はわからないものだ。

「そうだハチ。今夜お前の歓迎会をしてやる」
「本当ですか!?」
「あぁ、楽しみにしとくんだな」
「ありがとうございますっ」
「じゃ後でな」

瑛斗は嬉しそうに満面の笑みを浮かべていた。そして暴君はジョセフィーヌに部屋から出るよう命令し、私たちも後を追うように書庫を後にしたのだったーー......。


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