この暴君、恋すると手に負えません
「帝、この方は?」
「あぁ、こいつは......」
振り返った帝さんと目が合うが、思わず私は逸らしてしまう。すると彼女は私の前に歩み寄りにっこりと微笑む。その笑顔もとても綺麗だった。
「初めまして、私は神楽坂玲奈です。神楽坂会長の孫なの」
「美作虹美です」
「使用人の方かしら?帝相手じゃ苦労してるんじゃない?」
その時、私の隣に帝さんは歩み寄り、玲奈さんを真っ直ぐに見つめながらこう答えた。
「虹美は俺の婚約者(フィアンセ)になる女だ」
私は予想外の言葉に驚きが隠せなかった。玲奈さんも突然の事に驚いたように目を丸くしている。