この暴君、恋すると手に負えません
だが次の瞬間、玲奈さんは口元に手を添えながらくすくすと可笑しそうに笑った。
「もう帝ったら、私が騙されやすいからってそんな見え透いた嘘ついちゃって!」
「嘘じゃない」
すると玲奈さんは帝さんの鼻を指先でつんと突いて悪戯な笑みを浮かべる。
そして彼女は驚くべき言葉を口にしたのだ。
「……だって帝の婚約者(フィアンセ)は私だもん。今日だってその話をしにわざわざ来たのよ?」
その彼女が軽々と口にした言葉は、私の心にトドメをさすかのように突き刺さった。
帝さんも動揺が隠せず、怒りの矛先を誉さんに向けて声を荒げる。