この暴君、恋すると手に負えません


――そして溢れ出した想いが私を突き動かした。次に自分がした行動に私自身が一番驚いてしまう。


そう、気づいたら私は背伸びをして帝さんの唇を奪うようにキスをしていた。
突然の事に帝さんも一瞬驚いたが、すぐに受け入れお返しするかのように、甘く深い口付けを仕掛けていた。

だが、意地悪にもわざと焦らすように帝さんは私を見つめ、何度ももどかしくなるような触れるだけのキスを繰り返す。

その焦らしに我慢できなくなってしまった私は、思わずこう呟いてしまう。


「……っ、焦らすの、好きじゃないです」
「……そうか。なら、もう焦らすのはこれで終わりだ」


そう言って深く口付けながら、帝さんは私を強引にソファーの上に押し倒した。
そして私のシャツのボタンを起用に片手で開けながら、帝さんは鎖骨へと口付ける。


ちゅっと、小さな音を立てて吸い付かれたと思えば、帝さんは満足げな笑みを浮かべて私を見下ろしていた。



「お前、肌が白いから痕が目立つな?」



甘く低い声でそんな羞恥心を満たすような言葉を言われたら、私は恥ずかしくて帝さんの顔をこれ以上見られなくなる。

そして熱くなっていく顔を隠すように両手の手の甲で目元を覆った。



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