この暴君、恋すると手に負えません
そんな帝様は、携帯の画面を見つめては深い溜息を吐くという姿を一日に数十回も繰り返している。
その携帯電話は帝様のプライベート用のひとつで、確か美作虹美専用とし使用していた。
きっと帝様は虹美からの連絡を待っている。
それが分かる私はただその姿を見守ることしか出来ずにいた。
だがあまりにも切ない表情で自分の気持ちを押し殺しているようにも見え、そんな帝様を見るに耐えなくなった私は、お節介であることは承知で”ある方”に相談を持ちかけたのだ。
――その”ある方”とはもちろん……。
「円華、急にどうしたの?話がしたいって」
そう、東堂光希様だ。
「お忙しい時に申し訳ございません」
「いいよ、入って?」
「……すみません、もう一人いるのですがよろしいですか?」
「え?誰?」
私は光希様に相談のメッセージを送ると、すぐに返信があった。
そして光希様のオフィスで会うことになり私は出向いたのである。