この暴君、恋すると手に負えません
今さらもう遅いかもしれない。
だけど、やっぱりこのままもう会えなくなるなんて嫌だ。
私はおばあちゃんからの手紙を読み終えると、ニットの裾で溢れ出る涙を拭った。そして手紙を封筒に戻すと、そのまま写真立ての側に戻してから部屋を出た。
ーー帝さんにどうしても会いたい。
自分の気持ちに素直になりたい。
自分の気持ちを素直に伝えたい。
ピンポーン……。
その時、突然インターフォンが鳴り響いた。
「......まさか、帝さん?」
そんな奇跡なんてあるはずがないのに、私はその奇跡を信じるように玄関へと慌てて向かった。