この暴君、恋すると手に負えません
「……まさか、誉さんなの?」
だとしても、何故また光希さんがあの人のシナリオに巻き込まれてるのか分からなかった。
私が帝さんから聞いた話では、これ以上誉さんの思い通りにさせないように、光希さんが反撃のシナリオを描いたと知らされていた。
反撃というには矛盾している光希さんの行動は、むしろ誉さんの手助けをしているようにも思える。
私が一人悶々と考え込んでいると、突然シャッターが静かに開き始めた。
その先に立っていた人物と目が合うと、あの妖艶な流し目に囚われたかのように私は目を丸くする。
「聖なる夜に手荒な真似をして悪かったな、美作虹美」
「……誉、さん」
案の定、主犯格の皇帝は姿を現した。そのまま歩み寄る皇帝を睨みつけながら、私は警戒するように後ずさりする。