この暴君、恋すると手に負えません
「……せっかく助けに来たっていうのに、お前は本当に可愛くねぇな。普通は助けを求めて王子様の登場を待つもんだろうが」
そんなクレームをつけながらも、その美しき男は私の元に歩み寄った。
そして私を縛りつけていた縄を解き、あの妖艶な瞳で見つめながら安堵したかのように柔らかな笑みを浮かべたのだ。
「俺が来たからには安心しろ、虹美」
「……帝、さん」
すると、黙り込んでいた皇帝は遂に口を開くのであった。