この暴君、恋すると手に負えません


「……お前が30になった時、会社を渡そうと思っていたんだ。お前なら朱鳳の名に恥じない誇り高い社長として飛躍すると期待も込めて。だから少しでもその邪魔になるものを排除したかっただけなんだ。……だけど、やり方は間違っていた。本当に悪かった」


私は何も言えずに頭を下げたままの皇帝を見つめていた。すると帝さんは隣で深い溜息を吐き出すと皇帝の元へと歩み寄る。


薫さんは顔を上げ、その時の帝さんの顔を見るなり、ほっとしたように微笑んだ。そして、皇帝も恐る恐るゆっくり顔を上げた時に帝さんは淡々とした口調で話し始めた。

「……朱鳳の名に恥じる事をこの俺がするとでも思ったか?お前が守ってきた会社を代が変わる事で崩させはしない。約束する」
「……帝」
「だがこの気持ちは譲れない」


その時、帝さんは強引に私の腕を引き、肩を抱き寄せながら力強く言い放った。


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