Lie × Lie 〜 アルメリア城恋物語 〜


 次の日もミュアはトパズの小屋を訪れた。

 衛兵を外に立たせ金網の戸をキィとあけたが、小屋の窓に寄ってくる
 トパズの姿がない。

 匂いに敏感な彼女はミュアの匂いを嗅ぎとって、いつもあいさつを
 するように小屋の奥から出てくるのに。
 

  どうしたのかしら。


 小屋の戸をあけると、薄暗い小屋の敷きわらの上にトパズは
 寝そべっていたが、敷きわらは乱れ、血が点々とついている。
   

   
    「トパズ!」



 名を呼ばれ、黄褐色のオーガは薄く目を開けたが、すぐ閉じてしまう。


   
    「すぐ!獣医の先生を呼んで!!」



 小屋の戸をあけ、ミュアは衛兵にむかって叫んだ。




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