料理男子の恋レシピ
会社についてそうそう、由香さんに声をかけられた。
由香さんは、私より1つ上で頼れるお姉さん的な存在。公私ともに私を可愛がってくれている。
「かなちゃん、どうしたの?!」
「由香さーん。」
始業までまだ時間はあるし、別れたことを話す。
「なにそれ、ひどい!!そんな男、別れてよかったよ。」
よかった、のかなぁ?
「受け入れてくれないなら、いつかは別れてたでしょ?なら、早い方がいいじゃん。」
そうか。確かに、傷は浅い方がいい。
由香さんが考え込むようなしぐさをする。
「ねぇ、かなちゃん。今日、合コンあるから、かなちゃんも行かない?面子足りなくて…」
「由香さん。私、当分恋愛はいいです…」
「行くだけでいいから、お願い!!」
由香さんには、お世話になってるし、家で一人でいたらまた落ち込みそうな気がする……
「わかりました。でも、誰かとくっつけるとかはやめてください。」
「ありがとう!!」
始業開始の音楽が鳴る。
「詳細はまた、メールするから。」
由香さんが言い残して、仕事にかかる。
私も仕事に取りかかった。