王太子の揺るぎなき独占愛
 


 サヤはレオンが体調を崩し、薬草の調合を頼みにサヤに会いに来たのではないかと焦った。
 それまでうつむきがちだった視線を上げ、レオンの顔色を確認する。
 頬は冷たく、熱はないようで、顔色も悪くない。

「どこか痛みませんか? せきは大丈夫ですか? それに、食欲はありますか? もしもなければ温かいスープでも召し上がられたほうが良いのですが」

 レオンの頬に置いていた手を額に移しても、熱はない。

「大丈夫だ。体調はいいし、むしろここでサヤに会って力が出て……」
「熱がなくても、油断は厳禁ですよ」

 レオンの言葉を聞くことなく、サヤは上ずった声をあげた。
 
 国王への即位を控えているだけでなくジュリア王女の結婚準備も仕切っているのだ、体調を崩しても不思議ではない。

「少し、お痩せになりましたか?」

 サヤは心配げにつぶやいた。



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