王太子の揺るぎなき独占愛




 レオンといえば、子どものころから帝王学を学び、いずれ王位に就けばファウル王国はそれ以降百年は安泰だとささやかれている。
 見た目の華やかさで損をしている部分はあれど、真面目な性格で貪欲に勉学に励む姿は国民を安心させるには十分なものだった。

 サヤも、レオンへの好意的な評価は何度も耳にしていた。
 現国王の最大の功績は、レオン王太子殿下を得たことだ。
 今も、国民の誰もがそう思っている。

「そう言えば、しばらくシフォンケーキも食べてないな」
「殿下がシフォンケーキ、ですか?」

 サヤは、生クリームがたくさん添えられたシフォンケーキをほおばるレオンの姿を想像し、思わず笑った。

「別にいいだろ。あのふわふわな食感が好きなんだ」

 くすくす笑うサヤに、レオンは照れくさそうに言い返した。

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