王太子の揺るぎなき独占愛
 


 レオンの言葉を聞いて、サヤは目を見開いた。
 医師に連れられ王宮に行く機会は何度かあり、王宮内で働く者たちから体調について相談を受けることもあった。
 ときには症状に適した薬草や食べ物についてアドバイスをしたり、必要と感じればその場で医師に診察を頼んだこともある。
 ルブラン家に生まれたサヤは、王家の森を管理しながら薬草の勉強をし、王族の健康を守るための努力を続けてきた。
 その努力によって得た知識は、王族以外の人のためにも使うべきだと父親から言われている。
 サヤが少しのアドバイスを与えるだけで病気を治す手助けができるのなら、積極的にその知識を使いなさいと、ことあるごとに言われてきた。
 その教えに従い、王族以外の人からの相談にも、丁寧に対応してきた。

 サヤのその真摯な態度と、優しいだけでなく芯の強さに触れる誰もが彼女を好きになるのだ。
 城下の子どもたちだけでなく、王城で働く者たちも。

 レオンはサヤの頭をゆっくりと撫でた。
 艶のあるピンクブロンドの髪はなめらかで、その指触りを楽しむように何度も撫でる。
 そして、ふと思いついたように口を開いた。


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